小説がもとになった邦画

邦画の脚本の種類には、大きく分けて3つのものがあります。1つは映画オリジナルの脚本。2つ目は、近年増えた漫画が原作の脚本。そして3つ目が、長きにわたり脚本の王道でもあった、小説が原作となった脚本です。

ここでは、その中でも小説が原作の邦画にフォーカスし、そのお勧めのものを紹介していきます。

首都焼失

小松左京原作のSF小説がもととなった「首都焼失」は、1987年に映画化され、日本アカデミー賞特別賞を受賞するほどの評価を受けました。小説自体もベストセラーとなった作品で、第6回日本SF大賞を受賞しています。ストーリーは東京が突然巨大な雲に覆われるところから始まり、そのために首都機能が失われ混乱する日本と、当時の大国との駆け引きなどを中心に話が進んでいきます。謎の雲の正体についてはネタバレになるので言及しませんが、SFをリアルな現実に落とし込んだ名作といえる作品です。

秘密

東野圭吾という当代きってのミステリー作家の、その出世作を原作とした映画が、この「秘密」です。原作は1998年に発売され、第52回日本推理作家協会賞を受賞しています。映画は1999年に公開され、監督は「木村家の人びと」などを撮った滝田洋二郎。主演に当時人気絶頂の広末涼子を配したことで話題にもなりました。